深呼吸日和

こころの時代のライフスタイル シンプルで豊かに生きる幸福論

「上善如水」 老荘思想に学ぶ生き方のヒント

「老荘思想」という、二千年以上も昔に中国で生まれた思想があります。
あるがまま、無為自然に生きることを説く処世の知恵。

私たちは、忙しなく流れる今の時代を生きています。
だからこそ、そこに気付きや学びがある。

老荘思想は「禅」の考え方にも近いものがあります。
生きづらい世の中を生き抜くためのヒントとなるものがあるのではないでしょうか。

上善は水の如し

老荘思想に「上善は水の如し(じょうぜんはみずのごとし)」という言葉があります。
「上善」とは、最も理想的な生き方のこと。

水は己の形に囚われることがありません。
器を選ばず、周りに合わせることができる柔軟性を持っています。

雲となり雨となり、条件次第で氷へと形を変える。
様々な姿に変化しながらも、その特性や性質を失うことがない。

時に静かに、時に激しく、清濁併せ飲むのが「水」という存在です。

水は多くのものに恩恵を与えながら、人の嫌がる低いところに身を置いている。
自己を主張して他と争うことも、無理に逆らうこともありません。

そんなふうに私たちも生きることができれば素晴らしい。
水のあり方のような生き方こそが理想的な生き方であると説いているのです。

水の在り方から学ぶ

私たちは「上善如水」とは、かけ離れた生き方をしているのではないでしょうか。

常識に囚われ、間違った思い込みに縛られている。
これは「こういうもの」「こうあるべき」だと物事を決めつける。

「自分」というものが持てないまま、周りに流され暮らしています。

「人より少しでも上に立ちたい」「自分だけ損をしたくない」
そうやって常に上か下かと無意味な争いを続けている。

自分自身で苦しい生き方を選んでしまっているのです。

自分を飾ることなく、不自然に手を加えることもない。
何物にも囚われず縛られず。

水のようにしなやかに柔軟に生きていけばいいのです。

柔軟でしなやかな生き方

生き方に正解はありません。
「上善如水」だけが唯一の正しい生き方ではないでしょう。

ただ、自然に学ぶことはたくさんある。

慌ただしい世の中だからこそ、身近なものを見つめてみる。
今一度、足元に目を向ける必要があるのではないかと感じます。

水のように、どんな相手や状況にも対応できる柔軟性を持つ。
自分を常に低いところに置く謙虚さを忘れない。

環境や流行りに惑わされず、自分の軸となるものを保ったまま。
己を変えることなく、どんなふうにも変化することができる。

それはこだわりがなく、執着がない。
とてもしなやかな生き方なのです。
 

コメント & トラックバック

  • Comments ( 6 )
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  1. なんとなく、美空ひばりさんの川の流れのようにという歌を連想しました。

    私も、穏やかに、緩やかに生きたいです。

    • りんごさん

      言われてみれば、何か通じるところがあるように感じます。
      「水のような柔軟さ」は今も昔も、人がどこかで望んでいる生き方なのかもしれませんね。

  2. 松籟さん
    上善如水といえばお酒のイメージが強いですが、そんな意味の言葉だったんですね。勉強になります。

    • ミノさん

      確かにお酒を連想させる言葉ですね。
      他にも名前の由来を調べてみるといろいろな発見があるかもしれませんね。

  3. いつも楽しく読んでいます。
    大河ドラマの黒田官兵衛は晩年、黒田如水という名に改名しています。
    その名前の由来になっているのが「上善水如」だと言われていますね。

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